世襲議員は今こそ力を証明するべきじゃないの?

都議選を前に、政局は完全に煮詰まったかに見えるが、一時批判の矢面にさらされた自民党世襲議員たちは何をやっているのだろう。
地盤、看板、カバンの「3バン」を持っている世襲議員は、それほど努力しなくても議員になれる、だから不公平だという批判に対して、彼らは「世襲議員もそれなりに勉強、努力している」などと弁解していたのを思い出す。

けれども、麻生太郎の人気が最低レベルを維持し、自民党は次の選挙で勝てる要素が何もないと言われる今、「それなりに勉強」してきたはずの世襲議員たちの間から自民党を立て直すための具体策は一向に聞こえてこない。おそらく目下のところは上からの発破もあって都議選候補の応援に駆け回っているのだろうが、それにしても東国原英夫のような中身が空っぽな男の人気にすがろうとしている党幹部たちを見ていて思うところはないのだろうか? 

自民党はいまだに政権担当能力があるのは我が党だけだと言っているが、具体的なマニフェストさえ作れずにいる。
ならば、日頃から勉強し、努力している世襲議員の誰かが立ち上がり、麻生太郎を引きずり下ろし、自分ならこういう政策を実行すると言えばいいじゃないか。
そうすれば、今は最低の自民党も少しは人気を持ち直す可能性がある。
自民党内には総裁選を前倒しして党の看板を掛け替えて選挙に臨もうとする案も出ているが、負けると分かっている戦にあえて立とうとするものはいない。石原伸晃なんかが候補に挙がっているようだが、どうも本人には敗軍の将になる気はなさそうだ。たしかに推されて立ったとしても、自分が最後の総裁として政権を譲らなきゃならないとしたら、政治家としたらかなり格好悪いと思うのかもしれない。
でも、それじゃあまりに覇気に欠けるというべきではなかろうか。

小渕優子なんか、まだ若いのだし、少子化問題担当相としてやれることはいくらでもあっただろうに、実際にやったのは第二子を産んだだけだもんね。
もっとも世襲の中にも、安倍晋三のように、政治家としては終わったはずのボンボンが妙に野心を出して影響力を発揮しようとしている者もいる。

こういう奴はしっかり叩いておかなきゃいけないと思うんだけどね。